京成本線は,京成上野駅から成田空港駅を結ぶ,京成電鉄の鉄道路線だ. 船橋市内の海神駅から京成船橋駅,大神宮下駅,船橋競馬場駅までの 2.47Km は,上り線(上野方面)が2004年11月27日(土)から新しい高架化された線路で運用開始され,下り線(成田方面)は2006年11月25日から運用を始めている.
↓船橋市本町付近の高架化された京成本線.
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この船橋市内の連続立体交差化によって,16箇所の踏切が完全になくなり,北側と南側の交通の分断はなくなった. 同じように,京成押上線でも,押上駅から八広間駅,四ツ木駅,青砥駅間で,2012年度完成予定で連続立体交差化事業が行われている. さらに,お花茶屋駅,京成小岩駅付近でも連続立体交差化の計画がある.
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京成本線による一般道路の分断は,市川市内でも同じような問題を抱えている. 京成八幡駅付近を中心に連続立体交差化の計画が急浮上している. 京成本線は,江戸川の橋の関係から国府台駅がすでに高架駅となっている. 国府台駅を始点に,鬼越駅までを連続立体交差するのが今の計画だ.
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立体化の方法は,A案の全線高架化案,B案の全線地下化案を基本に,C案の一部高架化案,D案の一部地下化案,E案の単独立体化案,F案の地下と高架化併用案,G案の国道14号下全線地下化案の7案で検討している. 沿線住民からは,完全地下化の希望が高く,市川市は市民に意思を確認しているところだ. 完全地下化案はもっともコストが高く,高架方式に比較して2倍から3倍になると言われている.
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A案,B案. A案は,完全高架方式案で総事業費約610億円. B案は,地下方式案で総事業費約1100億円. 半地下構造となる高速道路の外かんのさらに地下を掘ることになるため,外かん道路の真下になる新菅野駅は,かなり深い場所(地下30mくらい)に作ることになる. 超ロングエスカレータが設置されても,菅野駅の利便性はあまりよさそうもない.
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また,内山久雄東京理科大学教授を座長とする京成本線の立体化および沿線まちづくりに関する有識者委員会での検討では,外かん道路の下の地下約30m をくぐることは,鉄道の勾配(こうばい)傾きから技術的に不可能と結論付けているため,B案はほぼ消滅している.
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C案,D案は道路側をアンダーパスさせる方法と兼用した例だ. C案が約300億円. D案が約650億円だ.
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E案は約250億円だが,道路側をアンダーパスさせるため,京成本線は今とほとんど変わらない. 自転車などを考えると,住民にやさしい方法とは思えない.
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↓G案の国道14号下全線地下化案.
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