かつて日本の地方行政区分として,下総国(しもうさのくに)があった. 現在の千葉県北部から埼玉県の東部,東京都の隅田川の東岸,茨城県南西部にまたがる広大な地域だった. その下総国の千葉郡の西側一帯を幕張(馬加)と言っていた. 幕張の名前の由来は,馬加(まくわり)氏が治めていたからという説と,ここに馬宿があって「馬が加わる」がなまって「まくわり」になったなどの説がある.
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浦安-市川(行徳)-船橋-習志野-幕張にかけては,昔から遠浅の良質な海だった. 三番瀬江戸川海老川などの大きな河川から淡水が流れ込んでいるため,特に魚介類は豊かだった. 幕張の遠浅の海も,三番瀬ほどではなかったが,春は潮干狩り,夏の海水浴,冬はノリ(海苔)と,豊かな自然に恵まれていた.
↓ピンクの線は,戦後直後の海岸線.
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その幕張の海は,どうして埋めたてられることになったのだろうか.
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